先日、統計調査士試験を受験し、無事合格することができました!!
そこで忘れないうちに、私がどのような勉強を行ってきたかをこのブログに記録しておこうと思います。
統計調査士とは?
統計検定の一種であり、国勢調査や家計調査など、国が作成する公的統計の歴史や役割、調査フロー、調査結果の見方について出題されます。
この試験内容について学ぶことで、公的統計への理解やその使い方を知ることができます。また、企業等で行う一般的な調査で気をつけないといけないことや、データやグラフの見方・要約の仕方に関しても、ある程度身につけることができます。
『ある程度』と書いたのは、公的統計に限らない、一般的な調査やデータの見方に関しては、一つ上のレベルである専門統計調査士試験の範囲であるからです。統計調査士試験と専門統計調査士試験の両方に合格することで、日本統計学会より「専門統計調査士」に認定されます。
出題形式は選択式(5つの選択肢から1つだけ選択)で、全部で30問あります。試験時間は60分で、7割以上が合格ラインです。
以前は年1回開催され、各地の試験会場へ足を運ばないといけませんでしたが、2022年現在はコロナの影響もあり、全国各地にあるテストセンターで受験するCBT方式のみ開催されています。
詳細については、公式サイトをご参照ください。
受験したきっかけ
ふと「専門統計調査士の資格ほしいな〜」と思ったからです。
というのも、学生時代に統計学を学び(統計検定1級取得)、会社に入ってからも、データサイエンティストとしてデータ分析はもちろん、アンケートデータ・パネルデータの扱い方も実務を通して身につけてきました。
しかし、
- 自分が扱っている調査データがどのように集められているのか
- 調査において心がけないといけないポイントは何なのか
ということについて、他の専門部署がやってくれていることもあり、恥ずかしながらあまり知識を持ち合わせていません…
データサイエンティストというより、リサーチ会社に身を置くものとして「このままじゃダメだよなー」と思い、専門統計調査士の取得を決めました。
ですのでまだ志半ばでして、専門統計調査士試験に合格して初めて目標達成、ということになります。今回の統計調査士取得はその通過点ですね。
勉強方法
まず、参考書としては結果的に3冊使いました。
1つ目は『統計検定統計調査士対応 経済統計の実際』です。こちらは2022年4月に出版されたもので、このブログの執筆時点だとかなり新しい参考書です。なので、公的統計の統廃合や、各種統計の例として、完全失業者やパソコン生産指数の推移がコロナによってどう変わったかなど、最新の内容が組み込まれています。
また、実際のCBT画面を模した模擬問題もあり、統計調査士を受験されるのであれば間違いなく必須の1冊でしょう。
2冊目は『統計調査士・専門統計調査士 公式問題集』です。いわゆる過去問で、CBT方式への完全移行前の2017~2019年の3年分が収録されています。内容が若干古いので、最新の出題範囲や公的統計の変更点を100%網羅しきれていない点は注意です。それでも十二分に役に立つので、こちらも必須と言っても差し支えないでしょう。
3冊目は『日本の公的統計・統計調査』です。こちらは1冊目として紹介した『経済統計の実際』が出る前は、統計調査士試験に役に立つ唯一の参考書でした。しかし今は公式の参考書が出版されており、内容もほとんど同じなため、こちらの本がなくても合格は十分可能だと思います。過去の統計の歴史など、一部内容についてはこちらの方が詳しいので、もちろん持っておいて損はないです。
(ただし、現在は第2版が出ていますが、私が持っているのは初版のため、内容が異なっている可能性はあります。)
勉強の流れとしては、以下がオススメです。
- 『経済統計の実際』を一通り読む
- 『経済統計の実際』の模擬問題を一度解いてみる
- 過去問3年分を一通り解いてみる
- もう一度『経済統計の実際』の模擬問題を解く
- 4で7割に到達していなければ、3~4を繰り返す
もちろん間違えた問題があれば、その都度正しい解答のチェックはしましょう。
私が受けた試験は、模擬問題や過去問で見たものと全く同じ問題が3〜4問出題されました。ですので、過去問や模擬問題の内容に関しては、完璧にしておくことをお勧めします。
出題範囲や内容が大きく変わることは恐らくないので、問題を何回か解いて慣れておけば、本番でも7割取るのはそこまで難しくないかなと思います。
最後に
統計調査士はマイナーな資格(?)なので、この記事がどれくらいの人の役に立つか分かりませんが、少しでもお役に立てば幸いです!!
次は専門統計調査士の合格目指してがんばります!!
(どうやらもうすぐ参考書が発売されそうな予感。)
【追記】専門統計調査士にも無事合格できたので、合格体験記を書きました。